令和 6年 8月 22日  ”会えるのと、会うの”



長らくバイクに乗っていると・・・。いろんなライダーに出会うのですが、一番顕著にタイプが分かれるのが雨に対するスタンスかもしれません。概して出来る限り雨を避けながら道中を進む〜場合によっては行くのを止めるタイプと、雨だろうが気にせずに突っ込んでいくタイプ。この両極端な軸があって、当然その間に中間も沢山いる訳なのですが・・・。


走り出してしまえば身ひとつで天候に相対さなければならないバイクなので、どう考えても合理的で頭が良いのが前者。ケロはまさにこちらのタイプ。RYUBEのツーリング企画運営を奴が一手に担っていた頃は、出発前後から行き先・行程を柔軟に変更しながら絶妙に雨を避けるものだから、土砂降りに突入した記憶はあまりありません。

一方私は対極とは言わないけれど、どちらかと言うと後者寄り。判っていても行きたい方向と雨雲が重なっていたら、そこに突っ込んでいってしまう。それ故企画運営の主を引き継いだ後は、それこそ思いっきり大雨に突入した事も数知れず。それに嫌気が差してうんざりしたメンバーもきっと沢山いらっしゃったはず。勿論自分とて晴天・ベストなコンディションで走れるに越した事無いと思ってはいるのですが・・・。劣悪コンディションに突っ込んでいくと判っていても、その先にあるものに惹かれてそっちに重きを置きたくなってしまう。


5月の福岡ツーリングも帰りは記録的な大雨の中、カッパも途中から機能せず廻りに呆れられながら、クタクタになって大阪に戻りました。当初から最終日は雨予報、賢く走るならば予定を短縮して走る手立ても無きにしもあらず、なんだけど。

この時はどうしても会いたい先輩・仲間がいて、時間を作ってくれていました。日本にいれば物理的に会いに行けない距離なんてないのだけれど。「お久しぶりです」「お元気そうで」「そちらさまも」「お元気で」といった程度ではなくて、きちんと会おうと思うとそんなに簡単では無い。この時にお会いした、会社の師匠かつ先輩でもあるSさんからお聞きした 「会えるのと、実際に会うのは違います」 がピンときて心に残りました。


バイクと天気に限らずとも・・・。今このタイミンで、この人、このメンバーでこの場所で、となった時に・・・。いろんな状況があまり宜しくない時でも、一緒に行ってくれる仲間がいて、待ってくれている人がいれば俄然やる気になって、やっぱり張り切って突っ込んでしまう。五十にもなってもお利口さんな旅人にはなれそうにありません。


 



今週末RYUBEキャンプの予報、まさにそんな状況です。決行を決めた時の週間予報はほぼ真っ青。こんなに無駄に低気圧に囲まれた天気図あまり観た事ないぞ。今回参加表明頂いた方は、皆さん一応車で行く選択肢はお持ちではあったけれど、それでも高原のキャンプ。普通だったら中止判断だ。それでも・・・。


この週末、この場所でしか会えない方がいて、こんな酷い天気予報にも係わらず一緒に行ってくれる、待ってくれる人がいる。もうそれで充分だろうという感じで、かなりムチャな決行判断をまたしてしまいました。




各自いつでも判断でキャンセル頂いて良い、と言っても申し訳ないなあ、と思いつつ・・・。それでも御一緒出来たらどんなに楽しいだろう。個人的にも歴代一位と言ってよい程の楽しいキャンプ場を再訪して仲間と会えるのが楽しみだ。それにしてもミミ坊のマーチ、小型車とは言え良く荷物が入る。あっという間に荷造り完了!バイクと比べると全然楽だなあ。ルパン三世のフィアットみたいな感じで、明日3時に出発して一路、400km先に野辺山高原を目指します。