朝駆け　２０１０年冬

１月の明日香村チャリンコツーリングは無事終了した。Ｔに対してほぼ完勝の内容だったが、往生際の悪いＴから課題が突きつけられ、それに受けて立つ事にした。従って当面の目標は、夏に再度チャレンジする明日香〜堺のタイムトライアル。ここでＴが突きつけてきた２時間３０分の壁をクリアして、Ｔに引導を渡すのだ。

さて、因縁の勝負という目標はあるものの私はすっかりロードバイク本来の魅力にはまってしまった。当初想像もしていなかったが、朝駆けの時間内・たかだか４〜５時間程で南大阪全域が散歩圏内に入る事になる。バイクで距離を伸ばす楽しさもあるが、季節を感じながら自分の力でロードバイクのクランクを１回転１回転させて道を辿る爽快感は格別だ。

バイクもそうだが自転車はなお一層乗ってなんぼの世界なので詳細なレポートを書くのも手間なのだが、それでも印象深い朝駆けは簡潔に記録に残す事にした。

○　１月３１日（日）　三宝
	親父と二人での朝駆け。まだ走った事が無い港方面（西）を案内して貰った。河川敷は広くて走り易い。一輪車が練習で高速走行をしていた。
	大和川の一番河口まで出る。公園入口からは砂利道の為、親父のマウンテンを借りて海まで走る。ちなみにこのマウンテンは乗り心地は良いのだが舗装路を走るには重くてサスが力を逃がすので、結構体力がいる。私が奈良チャリツーリングでハンガーノック寸前になったのはこの自転車だ。親父はこの自転車で結構なスピードで走る。６５歳を越えてまだまだ元気だ。 奥に観えるのがシャープの工場。

○　２月７日（日）　穴虫峠
	この日は定番コース。自宅〜長尾街道〜上ノ太子〜穴虫峠〜柏原〜大和川。明日香村チャリツーリングの前半部分のコースを走れるので自然と足が向く。難点はこの方面は気温が低い、という事。自転車で走れば体は温まるのだが、手の先と足の先だけはいかんともしがたい。 写真は朝の二上山。穴虫峠の登り始めだがまだ薄暗い。
	穴虫峠から奈良側にちょっと下った所にある「どんずるぼう」入口。丹陽社のＵさんに「自殺の名所」と脅かされて、入口までは来たものの、怖くてそれ以上入る事ができなかった。案内看板を見てみると普通の景勝地のようだったが・・・。
	柏原まで走ってようやく朝日が昇った。
○　２月２１日（日）　四天王寺
	Ｔに朝駆けのお誘いをしたら、普段と趣向を変えて天王寺の四天王寺朝市に誘われた。初めて行ってみたがディープな出展に呆気にとられる。錆びたのこぎりなども売っていて、一体誰が買うの？でもディープサウスの一端が観れたのは面白かった。

○　３月１４日（日）　　ＲＹＵＢＥ大阪チャリンコ部結成！？
	普段は単独か、Ｔと二人で走る事が多いのだが、この日は意外な人が参加。ＲＹＵＢＥ大阪のメンバー・スギさんである。なんでも１０数年振りに埃をかぶっていたロードバイクを整備したので参加したい、との事。 大和川のあびこ大橋に現れたスギ氏は、随分と本格的な格好。よくよく事情を聞いてみてびっくり。スギ氏、高校時代はなんと自転車部だったそうな。毎日のように自転車に乗り、競輪のオーバルコースも走った事があるのだとか。
	中距離を走るのは久しぶり、との事だったが、大和川沿いを走り始めると私もＴもびっくり。華麗なフォーム、前車のブランケットに入る巧みな操車術。これは只者ではない。さすがに後半は少しバテたようだが、最後まで遅れる事なくご一緒する事ができた。これは走り込んだ後が凄いだろうなあ・・・。ちなみにロードバイクはクロモリのオーダーなのだとか。コンポは私のと同じシマノ１０５。１０数年前のデザインは味があって格好良かった。
○　３月２１日（日）　大坂城
	明け方まで雨模様、かつ強烈な西風予報で、普段走る羽曳野・柏原方面は行くと帰ってこれなそう。なので、思い切って行き先を変えてみた。この日の目的地は大坂城。電車＋徒歩だと堺から１時間は掛かるのだが、直線距離は１５ｋｍ弱なので自転車であればそれよりも少ない所要時間で行く事ができそうだ。日曜日、大阪市内はガラガラ。大和川の河川敷よりも広々していて走り易い。
	自宅を出発してから４０分程で大坂城に到着。もやが掛かっているのは黄砂の為。久しぶりに大坂城に来てみたが、自分の印象よりも巨大だった。自転車で天守閣のすぐ近くまで上がっていく事ができる。実際クロスバイクが数台一緒になった。天守閣広場には博物館もあり、朝早くから中国人か台湾人の旅行客で賑わっていた。 春の私の自転車スタイルは左の通り。上はバイク用のメッシュジャケット。ペラペラの自転車用のジャージは万が一転倒した時の事を思うと怖い。このジャケットは肩・肘・脊髄に簡易パットが入っている。下はサイクルパンツの上にスポーツ用短パン。これまたあのピチピチのサイクルパンツだけで走る勇気が私にはまだ無い。サングラスは一目惚れして購入したオークリー・レーダー。この日のような黄砂が舞うような日には特に重宝する。視界が裸眼と変わらない位クリアですっかり気に入った。
	黄砂にかすむ空に、月のような太陽が姿を現す。車のほとんど無い大阪市内。普段の私の知っている大阪とは全然雰囲気が違って、何か別の街に迷い込んだ気分だ。