令和元年　5月　28日　　シャリオ

平成から令和になった5月、小さくて大きな出来事がありました。。長年乗り続けてきた三菱シャリオ。13回目の車検を迎えるに当たって、ついに廃車にする決断をしたのです。

ミミオヤジがシャリオを買ったのは平成4年、私が大学入学した年です。当時3列シートのミニバンは皆無に等しく、”車と言えばセダン”というイメージだった私の第一印象は、「何か変な車を買ったな」というのが正直なところ。それから27年間、シャリオはミミオヤジ一家の成長とともに、楽しく幸せな時間を共に走ってきました。大学の松山から大阪まで、ミミオヤジと二人で酷道439号を走破した事から始まり、毎年恒例の長野・山田牧場の年越しスキーは大活躍。

ミミ坊が生まれた機会に私が譲り受けてからは、我が家の成長とともにありました。大きくなっても変わらず車が好きなミミ坊。その大きな要因はどこに行くのもシャリオに乗せて連れて行った事が大きかったのです。

さすがに四半世紀を経て各部の痛みも目立ってきた昨年、ずっと面倒を見て貰っていた車屋に、「お金を掛けても、あと十数年乗り続けられる目処はたつか？」という問合せをしました。残念ながら純正やリビルドの部品供給自体が、相当厳しくなってきている現実を知る事になりました。そして昨年エアコンが故障。外装塗装もはげてきて、その辺りを修理するには結構な金額を掛ける必要が出てきました。

ZX-11同様に、長寿命化計画を立てる事ができるのであれば、100万円掛けたとしても乗り続けたい。でもその目処が見えない中、私自身は土日しか乗らない環境。私にしては異例の、半年近く悩みに悩んで、結果廃車の決断をした次第です。

廃車に出す日の朝、ミミ坊とモモを連れて最後の朝駆けに出ました。行き先は神戸、ミミ坊とは何度かシャリオで遊びに出かけた場所です。上の写真、ミミ坊が立っているのは、私が生まれた時住んでいたマンション、今でも残っています。

小学校時代に過ごした家もまだ残っていました。丁度モモくらいの時に過ごした場所です。

ミミ坊からは、「動かなくても残しておいたらええやん」　という事を言われました。心情はよく判る、だからこそ半年近く悩みに悩んだ。でも、乗るのであればきちんと整備をして乗るのが筋。情熱と手間とお金を掛ければ、まだまだ乗る手立てはきっとある。でも、今の我が家の現況を考えると、そこまで掛ける事が難しい現実がありました。

そしてもうひとつ。自分ももう50代の方が近くなってきました。20〜30代は拡大路線。給料もそうだけど、家族が増えて生活も広がり、増やす選択をしてきました。でも、これからは身の丈を考えての選択が多くなっていく事が見えています。それはもしかしたら減らす選択、小さくする選択かもしれない。その選択自体は縮小方向であったとしても、結果として心情的に豊かに過ごせる可能性があるのだとしたら。そんな場面場面できちんと決断できる自分でありたい。そんな想いの中で今回のシャリオ廃車を選んだところもあります。

車屋にシャリオを置いていく時、敢えてあまり観ないようにしました。ドナドナの曲で子牛を見送る気分(苦笑)。一緒に過ごした時間を忘れない。数え切れない楽しく幸せな時間をありがとう。