平成28年10月17日　　雨ニモ負ケズ

写真は先日行われたRYUBE大阪・信州ツーリング、3日目の美ヶ原高原です。折角上がったヴィーナスラインはガスに包まれ、時間も押してはいたけれど、ルーキー・くるりん御夫妻と相談し「折角ここまで来たのだから寄っていこう」と判断。高原に上がった直後、魔法が解けたようにガスがサーっと晴れました。廻りは雲海、自分よりほんの少しだけ高いところを雲が通り過ぎてゆく。映画「ハウルの動く城」で、ハウルがヒロイン・ソフィーを連れて行った”秘密の高原”を連想しました。


このツーリング、週始めから早々に雨予報。好転を願っていましたが、逆に前日には低気圧2つと前線が通過する最悪予報に。参加予定のメンバーからは続々とキャンセル連絡が入りました。信州の山岳コースを走る行程、折角の3連休なのだから無理もありません。


そんな中”キャンセル可”の選択肢を設けた上で最終的に決行したのは、一緒に幹事をしたルーキー氏と私にとって3日間のツーリングに行ける機会がが非常に稀であるという事。そしてこの予報にも係らず一緒に走ってくれる事を表明してくれたメンバーがいた、という事でした。

結果的には、予報程天気は崩れず初日の諏訪湖から太陽が顔を出しました。大阪、東京、そして九州から目指してきたメンバーは、昼間のほぼ同タイミングで「片倉館」で無事合流、ヴィーナスラインに上がり掛けて霧雨で断念し夕方安曇野入り。2日目標高2100mの渋峠もガスの中、山を降りて山田温泉を堪能。3日目出発時も曇り空でしたが、最後の最後で素晴らしい景色と再会のギフトがありました。


雨を避けて走る方が間違いは無く、代替を設ける事ができるならば臨機応変に対応する方が賢明です。その一方で”この時このタイミング”でしかできない事があるし、今だからこそ一緒に走れる人がいる。そうした状況で雨の中目的地に向かうのも案外楽しいものでした。そして、3日目の美ヶ原はこの指向性で走らなければ観る事ができなかった景色です。

それにしてもバイクは楽しい！。9月末ZX-11を手元（東京）に移動させただけで自分の周りに広大な領域ができました。普段の仕事脳とは全くモードを変えて、全身で神経を研ぎ澄まして走る事で、動物的な欲求や本能が戻りました。結果論は承知の上、今回の経験に味をしめて今後も”雨ニモ負ケズ”の精神で関東を走ります。